政治のお仕事

国民健康保険の運営を現状の市町村から都道府県に変更するという政府の案についてNHKが報じたニュースで、村の財政から国保への補填を行った長野県原村の例がひかれていたけれど、そもそも原村というところは大規模農家が多く税収は豊かなはずで、従って市町村合併にも反対ということになっていたという認識だから、おやと思った人も多かったのではないか。ここでは国保サービス自体がかなり手厚いのである。
したがって、本来であればまず、そのサービスレベルを引き下げるというのが村政の政治調整機能であるはずが、これを留保したまま補填を行い、ついにはムリといって都道府県に丸投げする図式にみえてならないのである。市町村合併には反対で、お荷物の国保については、他の人にお任せというのでは、既得権益の維持くらいしか仕事が残らず、政治家としてはかなりつまらないのではなかろうか。