探偵マリコの生涯で一番悲惨な日

『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』を観る。伊藤沙莉が歌舞伎町で店を経営する探偵という設定なのだけど、冒頭から謎の宇宙人が光を発し人体を蒸発させるシュールでサイケデリックな雰囲気。『発狂する唇』か『血を吸う宇宙』かと思ったけれど、それよりはキャラクターに関心を払っている様子はあって、であればこそ中途半端な感じがなくもない。新宿の異世界ぶりは微妙に後景に見える。マリコが活躍するという感じでもない、といような勿体なさがある。2人の監督の手によるいくつかのエピソードから全編が構成されているということだけれど、もしかするとそれに起因する印象かもしれない。

この日は夜移動して羽田空港前泊。

第8週

まだ第8週だというのに、こんなにも悲しい別れを描くとは。『虎に翼』の展開から目が離せなくなっているけれど、このまま失われたままになってしまうこともまた間違いないのである。この物語の時間軸の描き方には独特のリズムがあって、脚本も演出も質が高い。

この日、フィリピン近海で台風1号の発生が予想される。来週にかけて南西諸島へ接近するとみられているのだが、飛行機に乗る予定があるのでちょっと気になっている。

アウトブレイク

The New York Timesはミシガン州の酪農業者が、H5N1鳥インフルエンザに感染したことがわかったと速報で伝えた。2022年のコロラドでの症例に続く2件目で、すでに回復して症状も軽いという話だが、次のパンデミックはインフルエンザになるというのが大方の見方であれば、これらの事例のうちに、そのきっかけとなる可能性があるということだろう。

赤紙

『虎に翼』は、直道の出征のショックも冷めやらぬというのに轟にも赤紙が届く。国民服もモンペも徐々に物語に入り込み世相はいよいよ暗く、この後には優三の戦没という衝撃が待ち構えているに違いないのである。なんてことだ。

この日、日本の10年もの国債の金利は11年ぶりに1%を上回る。金利のある世界への移行を先取りしているというよりは、非伝統的な金融政策の行き詰まりを見越しているという状況ではないか。この冒険主義のツケを払うことになるのはもちろん、すべて国民なのである。

Craft

週も始まったばかりだというのに、一次会がカラオケ屋という学生ノリの飲み会。この一団の他は、一人カラオケの客がちらほらという感じで、世間的に見ても異様であるに違いない。

このところ、メモアプリの運用に飽きていたのだけれど、この病も完治することはないので再びCraftを使い始めている。微妙につくりが変わっているし、以前よりもエディターとしての速度は上がっているような気がする。悪くない。

シグナル

『シグナル』を観る。同名の作品は結構、たくさんあるけれど、これは2014年のアメリカ映画。感じのいいロードムービーから、急に『ブレアウィッチ・プロジェクト』みたいな話になるのかと思ったら、立派にB級っぽい閉鎖空間ものに変わっていくのでびっくりする。そして話はそれだけにとどまらず、悪夢的な展開からSFっぽい結末に向かっていくのだけれど、100分足らずの尺での、この振れ幅には感心するほかない。なんだこれ。

ローレンス=フィッシュバーンが出演しているのだけれど、どちらかといえばオリヴィア=クックのデビュー作品というのが特筆すべき点になるのではなかろうか。冒頭20分の旅のシーンは情緒があるうえ、複雑な事情を垣間見せる感じに上手く構成されており、かなりいい感じの導入となっているのである。それが全体としては、何を目指し、どうしてこうなってしまったのかがよくわからない。メタ的な見方としては、そのこと自体が狙いということになるのだろうけれど、だからといって面白いかは、また別の話である。

X

この日、テキサスでは風速40メートルを超える暴風雨と洪水で被害が出ていると伝えられる。天変地異はまず、中西部で起きるというのは災害映画の教えるところであるけれど、もちろんそれは序章に過ぎないというのもまた常套なのである。

ペケッターはTwitter.comの利用を終えて、x.comに移行するそうである。かねて言われていたことではあるけれど、長い終わりの終わりということになる。とはいえ、最近ではまず、訪れることもないので今さらということではある。