高速道路を通勤に使っているのだけれど、ジャンクション付近で路面工事が始まって、この先2ヶ月近く、時間帯によっては大規模な混雑が生じる可能性がある。当方は概ね、多数派とは異なる時間帯に生きているので、だいたいは渋滞に巻き込まれることもないのだけれど、窮屈な感じに車線規制が入っており、なんだか危ないなと思っていたのである。日中、車三台を巻き込む追突事故が起きて心配が現実となったことを知る。今後の工事の方針や如何に。
日々
映画化
インドでは今週末、ニューデリーで45度の最高気温が予想されているそうである。いくら南方でもこの時期に最低気温が28度の気候というのは尋常でなく、無論のこと温暖化の一側面ということになるだろう。少し前に、気候変動がもたらす災害は、毎年6,000兆円という記事があったけれど、話半分だとしてもそれがサステナブルであるはずはない。
『おいハンサム!!』の映画の予告編を観ている。こちらの映画館にかかることはあるだろうかというのが目下の関心事。
虎に翼
今週の『虎に翼』はいよいよ寅子が高等試験を突破する運びとなったのだけれど、その過程では国、社会、家庭のあらゆる柵が友の志を砕いていく。その溜めから、初の女性弁護士となった自身の祝賀会の雛壇で、怒っていることを語る主人公、それを聞いてなお黙殺しようとする新聞という展開で、またしてもよく出来た脚本と構成なので感心する。
RoOT
『RoOT』を観る。このドラマも第6話まで来ていて、別地点から始まったストーリーは、『オッドタクシー』と同化して今や忠実な実写版といった感じ。単独でも楽しめる雰囲気はあるけれど、オリジナルを観ていないとよくわからないという話になりかねない印象ではあって、先に積読だった分を片付けたのは正解だったといえる。主人公の探偵二人は変わらずいい。
このところ、咽頭炎と熱、鼻水といった症状の病を身の回りでよく聞くのだが、風邪というより、どうやらRSウィルス感染症の流行なのではないかと思っている。コロナからこっち、人類集団の免疫システムには甚大な問題が起きている気がしてならない。そして、この日の人口動態のニュースは、昨年からのコロナ死者は国内で16,000人を越えているという話を伝える。見て見ぬふりをしているうち忘れていたのだけれど、やはり、病がなくなったわけではないのだ。
新演出
『虎に翼』は引き続き、気合の入った脚本で物語を紡いでいる。ハ=ヨンスが演じる香淑が特高に目をつけられた経緯が明かされるのだが、朝鮮の人たちが同胞と語らう場面が朝鮮語の会話が字幕入りで描かれていて、その演出にはあえてこの場面を組み込もうという意図がみえて、ちょっと感動する。リアリティというよりは、定型と違う世界を構築しようという意思の表れだと思うのである。
ALICE
Webの記事を読んでいて、Asset Limited, Income Constrained Employedを略してALICEという所得層を指す造語があることを知る。社会保障の網にかかるほどでなく、かといって家賃や医療費を払うのに十分な所得を得ているわけではない多数の労働者層がこれにあたり、アメリカでは30%近くがこうした世帯だと考えられている。
そのこと自体は現状を正しく整理しているとして、ALICEという言葉が、当然のことながら『不思議の国のアリス』から引いたものだと考えれば、同じ状態を維持するためだけに全力で走ることを要求される「赤の国」と同じ状況に置かれた人々なのだという意味を重ねていて、そのセンスに感心する。赤の女王は無論、新自由主義的な政策ということになる。
泉
憲法記念日のこの日、上半期朝ドラの『虎に翼』では、帝人事件をモデルにひいて、主人公の父親が巻き込まれることになった疑獄事件の決着がつく。この経験を踏まえて主人公の寅子が言うには、法律とはきれいな水のようなものであって、私たちはこれを守っていかなければいけない、正しい場所に導かなければいけない。
法律は武器、いや盾という二項対立に加えてこの第三の見解が示され、司法の概念に同期して物語の進路が明らかになる手際も鮮やかだけれど、この台詞が憲法記念日に同期して盛り込まれるというのがまた、全体の完成度の高さを確信させる企みでしびれる。