大洪水

台風21号は台湾の近くで勢力を再び増し、一時はスーパー台風となって被害をもたらす。降水量の増加により温度の高い淡水層が広がり、比較的に冷たい海水層を封じ込めるので、陸地近くで急速に勢力を増す台風やハリケーンが増えているというのである。理に適っている。もちろん、降水量の増加は気候の温暖化とそれによる大気中の水蒸気の増加によりもたらされる。

一方、ヨーロッパでは、スペインのバレンシア地方で8時間で1年分の降水量ともいわれる大雨があったという。ニュースの映像は普通の洪水被害のイメージを越えたインパクトで、大量の車が流されて道路を塞いだ様子は只事でない様子を如実に伝え、何かモードが変わったのではないかと思わさずにはおかない。

アナフィラキシー

その翌日、朝からのオンライン会議の最中、太ももあたりで虫がもぞもぞと肌を這い回る感覚があり昨晩、アシナガバチに刺されたトラウマからくる幻覚かと疑ったのだが、肌を刺す痛みによって、またも服の中に隠れていたアシナガバチが覚醒してひと刺ししたのだと悟る。連日、こんな目に遭っていればアナフィラキシーショックという言葉が脳裏にチラつくというものだけれど、幸いそれはないみたい。いや、まいったね。

久しぶりにObsidianを使ってみて、ドキュメントのプロパティの扱いにかなりの進化が見られたので、また常用を始めている。競合するサービスに近い機能を積極的に実装していくのはこのアプリが得意とするところだけれど、エッセンスをうまく消化して取り込んでいるのには感心する。

衆議院選挙

この日、衆議院選挙の投票が行われ、20時過ぎには自民党の過半数割れは確実という情勢が伝えられる。『国家はなぜ衰退するのか』のダロン=アセモグルがノーベル経済学賞を受賞したこの年、腐敗を咎められた政治権力が選挙によってその力を削がれることを国民は寿ぐべきであろう。持続的な国家の繁栄は、まず民主主義が機能することでのみ実現できるものであるからには。

投票を済ませ、昼からは山梨の成城石井といわれるスーパーに出かけて買い物。日常の買い物というよりは、セレクトの趣が強い食料品をいろいろ買い込む。寒くなってきて服の中に入り込んでいたアイナガバチに刺されたり。

ゆとりですがなにか

この日、イスラエル軍は10月1日のイランの報復攻撃に対する報復を行う。これ以上はやめておけというのが、前回攻撃後のイラン側のシグナルだったのだが、危惧されていた通りに、これを無視するかたちで。しかし核施設や石油生産施設ではなく軍事拠点に標的を絞ったあたりで、エスカレーション回避のニュアンスを加えたということになる。イスラエルの現政権はプロ-トランプであるに違いなく、大統領選挙に影響を与えようとする意図もあるのではないか。

Amazonプライムビデオで『ゆとりですがなにか』を見始めている。今では驚くほど豪華なキャストで、仲野太賀もずいぶんと若い。

48%

そしてここに来て、大統領選の支持率調査は完全に横並びとなる。いうまでもなく、よくない兆候ということになる。

世界は半信半疑でこれを見つつ、しかしその影響をうまく想像できない時間帯にある。起きなくてもいい諍いが常態化して、新たな治世は災厄の日々として記憶されることになるだろう。

直感

The New York Timesに載っていたネイト=シルバーのコラムでは、大統領選挙の世論調査における両候補の支持率の差は存在しないといってよく、もっとも誠実な結論は50対50であり、だがしかし当人の直感はトランプだという。数字に表れないトランプ支持は2015年に世界を驚かせた。

一理ある。今週、カリフォルニアから来た客人は自分の周囲に共和党に投票する人間はいないと言いつつ、絶望そのものといった顔をしていたから、存在する分断を強く感じているに違いない。ネイト=シルバーはまた、断定的な結論を避けつつ、結果として決定的な差が開いても驚いてはいけないというのだが、文脈からして、これは不吉を予告しているということに他ならないと思うのである。まじか。

この日はかなり冷え込んで、朝方の気温が5度を下回る。もう少しすると車のフロントガラスの凍結も気にしなければいけなくなるのだが、とりあえず室内の冷え込みと金属製のシフトスティックの冷たさが堪える。始業前のコーヒーはアイスを飲んでいたのだけれど、とうとうホットに切り替え、しばらくはこの習慣が続くことになるだろう。