今さら言うまでもなく、KindleはPaperwhiteを愛用しているし、iPadにもiPhoneにもクライアントを入れて隙間読書に使っているのだけれど、周知の通りMac版のクライアントはAppStoreにあるにもかかわらず日本のアカウントでは使えないというヘタレで今後も対応の予定はないみたい。プラットフォーマーの意向には逆らえないというのがこの世界の理であり、半分諦めたようなところがあったのだけれど、Androidをシミュレータ上で走らせてAndroid版のKidleクライアントをMac上で使うという荒技が紹介されていたのでこれを試してみる。
やったこといえばVertualBoxとGenymotionをダウンロードするくらいなのだけれど、Nexus7の仮想環境があっさり動くようになって、ちょっと面食らうくらい。もとよりAndroidは軽いOSなので、全く不具合もなくぐりぐり動くあたりは感動するし、Playストアから落としたKindleクライアントも十分に実用的な動作であって、大したもの。すごいな。
Apple
Vmware Fusion 6
Mavericksのリリースを控えて、そろそろ出てくるだろうと思っていたVmware Fusionの次期バージョンが、いつの間にかという感じで発表されているのだけれど、少なくとも見栄えはちょっと変わっていたFusion 5の時と比べると、今ひとつ目立った変化というものがなくて、前バージョンとの機能比較を読んでさえ、いまいちはっきりしない感じ。そうは言っても使用頻度の高いアプリのひとつではあるのだけれど、さすがにアップグレードする必要を感じなくて、少なくともしばらくは見送りの方向。
iライターズ
もう、しばらくエディタ購入癖は落ち着いていて、例によってWriteRoomをMacとiOSの両方で使うというスタイルになっているのだけれど、iライターズというアプリが面白そうだったので、これを購入してみる。
エディタというものは差別化が難しい商品であるけれど、日本語環境という参入障壁を活用し海外市場と引き換えに国内ユーザーを獲得しようというアプリは幾つかあって、ATOKなどはその代表格ではあるけれど、日本語に特化するあまり固有のキーボード配列となるあたりが難点で使う気にならない。iライターズの場合は特殊配列をキーボードの拡張ボタンとしてまとめてあるので見栄えがいいし、全角の空白を挿入するという当たり前の動作がワンタッチで出来るようになっているあたりは標準と独自機能の微妙な境界に位置する解で好ましい。とはいえ。日本語を使う上での機能はよく考えられていると思うのだけれど、ファイルの保存みたいに基本的なところで顔を出す独自性が今ひとつ練られていない気がしてならない。機能は実装されているとはいえそれだけのものであって、ユーザー体験の作り込みではWriteRoomが格段に優れている。
稼働中
この秋にMac OS 10.9の出荷を控えて現行Mountain Lionの完成度も上がってきているとは思うのだけれど、何だかちゃんとスリープしてないみたいで、いつもほんのり動いている気配がある。いずれ悪さをしているプロセスを見つけてやらねばならないが、ちょっと働き過ぎ。
iOS 7
某所にて既に開発者版は公開されているiOS 7のインストールされたiPhoneを弄る機会があったのである。写真の通りコントロールパネル周辺はソニーみたいな印象があるのだけれど、ズームを主体にしたアニメーション効果のキレはアップル一流のものであって、見栄えは多少変わってもこれがiOSの正系であることを強く印象づける。楽しみ。
Blux Camera Pro
iPhoneのカメラアプリは、かなり試しているという方だと思うけれど、結局のところ標準アプリを使うということも多くて、ロック画面から一挙動で起動できる手軽さに優る機能はそうそうないというのが結論ではある。
しかしながら最近、評判になっているBlux Camera Proについては、タッチスクリーンによるメニュー挙動は将来的にこうなるであろうということを予感させる野心的なもので、特にskeuomorphismを廃したアップルが次に向かいそうな感覚を示唆していて大変、面白い。カメラアプリとしての機能もなかなかのもので特に現在位置の気象情報からオススメのフィルターを教えてくれる一連の動作はSF映画かと思われる効果で、この手の驚きは全く久しぶり。
Scapple
ながらくベータ版での開発が続いていたScappleが漸く正式版となってAppStoreでの提供が始まったのでこれを使ってみている。ベータ版から大きな変更があるわけでもなく、機能自体はシンプルでわかりやすいチャートソフトであって、マインドマップ風の一枚が描けるのだけれど、目指しているのは手書きのダイアグラムをMac上で作るためのソフトであって、特にマインドマップの作法を意識しているわけではないみたい。
そもそもこれを使ってみようかというのもScrivenerの開発元が提供しているからであり、非常に盛り沢山の機能をもつScrivenerだけれど、苦手な表現をScappleで補完しようという仕事の意図はよくわかるし、Webサイトには短時間の動画によるチュートリアルが用意されていて、一度みれば使い方はできることは概ね把握できる。
とはいえ、開発の意図としてもともと画面に再現しようとしているのが手書きの一枚図であれば、結局のところ手書きが一番馴染むのあって、こういう用途は紙と鉛筆を使って、保存するにも写真で撮ってEvernoteに送るというのがいいと最近では思っていて、使いどころがなかなか難しそうという気がする。