虚史のリズム

ウチの坊やが久しぶりに帰ってきているので、諏訪湖周辺をウロウロして新蕎麦を食べたり、お参りをしたり。ついでに久しぶり書店を探索して、奥泉光の長大な新刊と韓国小説を買い求める。よく考えると、新刊が出れば条件反射で買う日本人の小説家は、今や奥泉光くらいになっているのではなかろうか。一方、韓国の小説はよく読んでいるという自覚がある。

奥泉光『虚史のリズム』はA5で1,100ページを超える物理的な大作であり、得意の戦中から戦後の物語であり、登場人物の他作品からのクロスオーバーも多いらしいので、年末にかけてじっくり読もうと思っている。何しろ、ずっしりと重いので気軽に持ち歩ける感じでもないのだけれど。

元台風21号

今年最後の三連休初日。温帯低気圧となった台風21号は、しかし日中をかけて東へ移動するにつれ日本列島に大雨を降らせる。元台風21号と呼称されているあたり、凡百の温帯低気圧とは少し違う貫禄があって、この地でも朝から降り続けた雨が夕方にかけて雨足を強める。ラニーニャ現象の影響で北米大陸では乾燥と旱魃が広がっており、農作物にも大きな影響が出ているというニュースをみたから、気候の極端化は人間の都合とは関係なく進行する。

久しぶりの『ブラタモリ』は京都・三条大橋からスタートして三夜連続の放送という趣向。テーマ曲は小沢健二の『ぼくらが旅に出る理由』、ナレーションもあいみょんに変更となり、レギュラー番組の時代は既に過去のものである。

大洪水

台風21号は台湾の近くで勢力を再び増し、一時はスーパー台風となって被害をもたらす。降水量の増加により温度の高い淡水層が広がり、比較的に冷たい海水層を封じ込めるので、陸地近くで急速に勢力を増す台風やハリケーンが増えているというのである。理に適っている。もちろん、降水量の増加は気候の温暖化とそれによる大気中の水蒸気の増加によりもたらされる。

一方、ヨーロッパでは、スペインのバレンシア地方で8時間で1年分の降水量ともいわれる大雨があったという。ニュースの映像は普通の洪水被害のイメージを越えたインパクトで、大量の車が流されて道路を塞いだ様子は只事でない様子を如実に伝え、何かモードが変わったのではないかと思わさずにはおかない。

計算資源

今週、Macのラインナップが3日続けて更新されたけれど、西海岸でインフルエンサーを集めて実施された実機でのハンズオンの動画が解禁になっているところをみると、MacBook Airの発表は無しで、iMac、Mac mini、MacBook Proの三つで打ち止めということらしい。Airの前にProを売りたいだろうから販売戦略としては理に適っている。今回の目玉は大幅に筐体が小さくなったMac miniということになると思うけれど、気軽に買って邪魔にならないサイズとはいえ、そんなにいくつものCPUが必要というわけでもないので踏みとどまっている。

ONE PIECE FAN LETTER

『ONE PIECE FAN LETTER』を観る。麦わらの海賊団が再集結する歴史的事件の周辺にあった人々の物語を気持ちのいいアニメ演出で紡いだ出来のよい掌編で、どんな話かも知らずに観始めたのだけれど存外、楽しんだのである。『ワンピース』の長い長い話から脱落して久しいけれど、その世界の奥行きと広さには感心せざるを得ない。

昨日、注文したUSB-CのMagic Keyboardが届いたので早速、使い始めてみる。ここしばらくNuphyのメカニカルキーボードを使っていたのだけれど、もともとMagic Keyboardに不満があったわけでもないし、ロープロファイルという点ではこれを凌ぐものはないであろう。何しろ、MacBook Proと同じ配列であるというのはありがたい。

USB-C

今週はM4搭載のMacが次々と発表されるらしく、深夜にまずはiMacがリニューアルされる。 ファームファクターの更新はなく、CPUが新しくなっただけのようだけれど、こちらの関心はLightningからUSB-Cにインターフェースが更新されたMagic Keyboardで、ちょうど一枚欲しいと思っていたので、これをポチる。ハードウェアとしては他に変わったところがあるわけではなかろうが、2,000円程度の値上げにもなっていて、まず、商売が上手なのである。

アナフィラキシー

その翌日、朝からのオンライン会議の最中、太ももあたりで虫がもぞもぞと肌を這い回る感覚があり昨晩、アシナガバチに刺されたトラウマからくる幻覚かと疑ったのだが、肌を刺す痛みによって、またも服の中に隠れていたアシナガバチが覚醒してひと刺ししたのだと悟る。連日、こんな目に遭っていればアナフィラキシーショックという言葉が脳裏にチラつくというものだけれど、幸いそれはないみたい。いや、まいったね。

久しぶりにObsidianを使ってみて、ドキュメントのプロパティの扱いにかなりの進化が見られたので、また常用を始めている。競合するサービスに近い機能を積極的に実装していくのはこのアプリが得意とするところだけれど、エッセンスをうまく消化して取り込んでいるのには感心する。