海に眠るダイヤモンド

『海に眠るダイヤモンド』を観る。野木亜紀子脚本、塚原あゆ子演出となれば期待しかないが、1950年代の長崎 端島と現代を往還しつつ、謎めいた物語が進行する。初回拡大の第1話は往時の軍艦島を質の高い表現で再現しつつ、物語的なヤマ場もきちんと作り、非常に見応えのある話となっている。人々が鉄筋コンクリートの集合住宅に蝟集し、海底炭鉱の過酷にも説得力があって、ドローンを使った直上俯瞰のカメラもなかなかいい感じ。何より、誰かに踏みつけられるためじゃない人生を選び取ることを描こうとする脚本家の仕事に期待は高まる。

この日はかなり冷え込んで、朝方の気温が5度を下回る。もう少しすると車のフロントガラスの凍結も気にしなければいけなくなるのだが、とりあえず室内の冷え込みと金属製のシフトスティックの冷たさが堪える。始業前のコーヒーはアイスを飲んでいたのだけれど、とうとうホットに切り替え、しばらくはこの習慣が続くことになるだろう。

紫金山・アトラス彗星

この日、夕暮れ過ぎに南西の空に金星を見つけ、iPhoneをかざして紫金山・アトラス彗星の撮影を試みる。はるかオールトの雲から飛来したこの彗星は明るくなったとはいえ、もとから視力に自信のない当方が肉眼で確認するのは難しいと考えていたのだけれど、iPhoneのカメラのナイトモードは超優秀で、画面に十分確認できる彗星の尾を映し出す。あまり期待していなかっただけに、おおっと声が出たものである。この彗星の公転周期はおよそ8万年といわれ、これも一期一会というべきであろう。

ソースカツ丼

この日は伊那まで出かけて芸術鑑賞。伊那食品工業は業績の余裕を文化方向で社会に還元しようという優良企業で、本社周辺には文化の香りが立ち込めているかのようである。伊那といえばローメンかソースカツ丼かというわけで、地元の名店で昼食を食べ、高遠の歴史博物館に立ち寄って、絵島囲み屋敷を見学したりする。高遠城址公園は桜の季節でなければ閑散としているけれど、それはそれでいいものである。

陰謀論

Audibleではあまり関心のないものも聴くようにしているのだけれど、現代史はジャンルとして要注意という印象で、真顔の保守論客かと思えばディープステートや議会襲撃事件にかかわる陰謀論が地続きの文章で登場してびっくりする。広汎といっていい知識をもち、歴史的展開についての抽象的な理解も高度なレベルでされているようなのに、その流れにむき出しの陰謀論が組み込まれるのは何故なのか。この飛躍が狂人のそれにみえるのも、それをもたらすのが同じ脳の働きによるものだと思えば不思議はないのだが。

機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム

Netflixで配信の始まった『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』の第1話を観る。ルーマニアを進軍するジオン軍は連邦軍の待ち伏せを受け、これを支援するザクが上空からパラシュート降下する。CG映像であるには違いないけれど、タンクを蹴り上げ行進するザクみたいな見応えのあるカットもあったりして悪くない。よくみると、兵士のモブがみんな同じ顔をしているみたいなところはあるとして、人間はともかく、モビルスーツの描写とCGは当然のように相性がいい。1話24分程度の6話シリーズというのもちょうどいい感じ。

Kindle

クリスマス商戦に向けてKindleのラインアップが追加されている。今や電子ペーパーの端末では唯一のメジャーブランドということではないかと思うのだけれど、技術的な進歩もアピールしている感じで、これには頑張って欲しいと思っている。ScribeにNotebook Designというラインが加わって、微妙だった書き込み機能のユーザビリティが改善されているらしいので、思わずポチりそうになったけれど、例によって12月発売の先行予約というステータスらしいので踏みとどまる。