中国での洪水は、上流に三峡ダムでの貯水限界などの因子があって時間軸としてはやや引き延ばされ、ついに決壊に至ったという感じがある。一方、アジアのその他の地域でもバングラデッシュやネパールなどで大雨と洪水のニュースが伝えられ、大気中の水蒸気が多くなり同時に海水温が上昇していることで巨大化した風雨が、これまでの治水事業を不十分なものにするということが、ほとんど全地球的な現象として起きているのではないかと思われる。同時期にここまで多くの地域で被害があるというのは、すでにある種の閾値を超え、文字通り局地的な現象ではなくなったということであろう。
Author: sigmr
スーパーセル
特に気候にかかわる天変地異には関心が高く、ニュースの投稿動画のようなクリップも結構まめに見るのでYoutubeはそのあたりを心得て、そうしたニュース動画が出るたび教えてくれる。最近は中国の洪水関連の映像が多く伝えられ、巨大な洞庭湖の水位の上昇と堤防の決壊の様子は一大スペクタクルというべき様相で、しかし中国一流の物量の動員にもかかわらず、なす術なしという感じで大自然に対する人間の無力を感じざるを得ない。決壊しそうな堤防の隙間に、巨大なトラックが次々と自沈せられるのだが、焼け石に水という様子である。そして山東省で起きた巨大竜巻は、異様なスケールであらゆるものを巻き上げ、ただ立ち尽くす以外のことが出来ようとも思われない。
コレステロール
だいぶ減量が進んだこともあって、今年の健康診断はあらゆる数値が改善するものだとばかり思っていたのだけれど、コレステロールやや高めという傾向が思ったほど改善していないので、むむむという感じになっている。うすうすわかっていたことだが、いよいよ、運動を導入しなければならないということであろう。リーバーマンの『運動の神話』は運動を好まない人類の文脈で理解していたのだけれど、もちろん普通に有酸素運動を推奨してはいるのだ。
ベリル
カリブ海で急速に成長しカテゴリー5となったハリケーンがジャマイカを直撃して大きな被害をもたらし、カテゴリー4レベルの勢力を保ったままユカタン半島へ向かう。中心付近の最大風速が秒速60メートルという規模であれば、ほとんどの構造物が被害を受けて、何が無事かを確認したほうが速いというレベルではないか。ハリケーンの成長スピードとその大きさは、従来のイメージを塗り替え、気象激甚化の新たな一例となる。
本邦では梅雨明けのニュースを聞かないまま、関東でいわゆる熱帯夜となったようである。暑さと寒さは極端な振れ幅を示して拡大する方向にある。
なるほど
本日の『虎に翼』は尊属殺の加重規定に関わる最高裁の判断を、家族みんなで考える回。この前日、戦後の新しい民法が国民に「馴染む」ことを望む最高裁判所長官の朗読で理念を語っておくという練られた構成で、すでに後半に入った物語も相変わらず脚本の冴えが素晴らしい。寅子の再婚相手となるべき岡田将生演じる星航一のキャラも立ち上がりつつあって目が離せない。
新世界
この梅雨は数日をおいて線状降水帯は現れるという雰囲気で、エルニーニョは終息したはずなのに異常というべき事態が重ねて到来する。平均気温の上昇がもたらした激甚化は、我々の正常性バイアスがそれをあえて看過しようとしても、実際に現れているということだろう。平年値は時間を追って押し上げられ、生じた被害の累積によって我々は外れてきた軌道との距離を認識することになる。
明日、20年ぶりに新紙幣への切り替えが行われるというニュースをみる。正直言って、紙幣の切り替えが行われるということ自体、最近知ったので、それが今週からということに戸惑っていて、少なくとも個人的な認識において貨幣の置かれた位置や重要性は以前とだいぶ異なっていることに気づく。こうした認識の変化は、集合的意識内での貨幣の信用創造の効果そのものにも、だいぶ変質をもたらしているのではないだろうか。だがしかし、それを知るには、何が貨幣を貨幣たらしめているのかということに結論を持つ必要がある。
Advanced
GoogleのGemini 1.5 Proと一連のサービスが使えるトライアルが2ヶ月無料だというので、とりあえずこのキャンペーンに申し込んでみたというのは既報の通り。LLMのモデルは、それぞれにだいぶ個性があって、Googleの場合は適切なプロンプトにはだいぶ熱心に答えてくれる感じがある。Contextの大きさはデフォルトで100万トークンくらいあるらしいけれど、それを試すほどの使い方はちょっと想像できない。
この日、日本各地で大雨。梅雨前線の動きは大陸にも大きくかかり、普段は雨量の少なさそうな北京あたりに向けても北上している感じがあって広範囲に影響を与えていそう。