鈍器

今週は週の半分ぐらいが出張で、東京を行ったり来たりという感じなのだけれど、コロナ第9波は収束することなくひょっとしたらこのまま冬まで行くのではないかという時間帯にあって人々の行動変容はほぼ観測されない。ちょっとした社会実験の様相を呈している。この状況を何らかの観測手段で捉えることが出来ていたら、たとえばそれが下水モニタリングのような手法でも役に立ったはずだが、何もかも見て見ぬふりで本当に何もしないという本邦にあっては、この機会さえ仮説検証の用にはならないのである。

この日、Amazonからかねて予約の『鵼の碑』が届くが、ちょうど出張に出るタイミングで普段であれば鞄にそれを押し込むところ、何しろ講談社ノベルス版であってもブロックのような形状なのでスペースがなく、泣く泣く諦める。新書の帯には例によって次回作の予告タイトルが掲載されていて、これには驚いたのだけれど、しかしまた17年後を刮目して待て、と言われても困る。

Bluesky

そのBluesky Socialは徐々にスケールアップを果たしており、こちらへの招待コードが届いたタイミングで100万人の登録ユーザーになったみたい。DiscoverのタブでいろいろFollowingの幅を広げてみると、タイムラインはそれなりに賑々しくなって楽しい。今のところ、古き良きTwitterの雰囲気は確かにある気がする。

iPhone 15の発表は予想通りに順当というこの頃のパターンで、もちろんまだ買い替えるという感じではないのだけれど、この頃の健康志向に応じてApple Watchのシリーズ9はちょっと検討してみたいと思っている。

ガメラ

『ONE PIECE』の実写版をシーズン1の最後まで観たので『GAMERA -Rebirth-』の続きに取りかかっている。ギャオスのほか、ジャイガー、ジグラまで登場する世界観で、怪獣映画としてのスケールの大きさも申し分ないのだけれど、やはりこれを実写で観たいというのが人情というものであろう。特に怪獣の精密描写は悪くない、悪くないとはいえ。

ウェイティングリストに登録したことを忘れていたのだけれど、Bluesky Socialの招待コードが送られてきたので早速、参加してみる。ペケッターの方はもう終わりというより、だいぶ前に終わっていたという感じがあるけれど、こちらはこちらで、2ヶ月前に登録したきりという本邦ユーザーが多いのではないかという気がしなくもない。それでも、Mastodonよりはわかりやすい著名人がやや多そう。

Day2

朝晩の通勤に使って、10年以上も乗ってきたN-ONEの走行距離がそれなりに大きな数字になってきたのだが、4月に注文してあった新しいN-ONEが、3ヶ月の納期目処のところ5ヶ月経ってようやく納車される。さよう、またN-ONEである。車歴を振り返ると1.5リットルの排気量のミラージュから1リットルのビッツに乗り換え、そのあとは軽自動車を乗り継いでいるのだけれど、ホンダの車がいちばんいいという結論はあるとして、何か新しい趣向が欲しくて教習所ぶりにマニュアル車としてみる。その二日目。100キロ程度走ってようやくクラッチ操作にも慣れてきたところだけれど、こうなるとオートマで体に染み付いた習慣が厄介で、何しろギアをローに戻すのを忘れたりする。新しいことに挑戦するというのも何かと大変なのだが、最近のマニュアル車はオートブレーキロックなる機能も装備されていて坂道発進も楽々なので、思うほどハードルは高くない。

ハリウッドのストライキは落としどころも伝えられないまま続いているらしいけれど、配信のなかではDisney+の停滞ぶりが際立っていて、最近ではこれはという作品がないどころか、新規追加そのものも低調な感じなのだけれど、どうなんだろう。この間、サブスクリプションの更新をしたばかりなのだが、そういえば『悪鬼』以降、遠ざかっているのを思い出す。

水は海に向かって流れる

『水は海に向かって流れる』を観る。田島列島の漫画の実写化で、広瀬すずが榊千紗を演じている。まず、この千紗は全然悪くないと思うということを言っておかなければいけないけれど、広瀬すずがあまりにも華やかであるがゆえ、口数が少ないとどこか剣呑な感じが漂うので、内に溜め込んだ怒りは周囲に放射して見えるようなところがある。原作の筆致はもう少し茫漠としたところがあったと思うのである。

物語はかなり忠実に原作をなぞり、リスペクトを感じる。脚本は大島里美。123分の尺なので、前半は設定が渋滞気味に感じるくらい密度が濃いけれど、直達を演じる大西利空もなかなか感じがいいので、ずいぶん楽しんだのである。いや、悪くない。

史上最大の作戦

コーネリアス=ライアンの『史上最大の作戦』を読む。もちろん原著のタイトルは『The Longest Day』で映画の原作にもなっているけれど、これまで未読。ロンメルが司令部をおくラ・ロッシュ=ギュイヨンの村に始まる本作は、ノンフィクションというにはあまりにもドラマチックで、読みやすい。「私の敵はただ一つ、それは時間だ」というのがロンメルの口癖だったというくだりから、

上陸作戦の最初の二四時間がすべてを決するだろう。ドイツの運命はその結果如何によって決まる。連合軍にとっても、われわれにとっても、この日こそは最も長い一日となるだろう

と、砂浜で副官のラングに言う冒頭部分は、いや、ほんとかよと突っ込みたくなるぐらい劇的で面白い。確かに、ジョン=ウェインが出てきても不思議のない雰囲気なのである。そして妻の誕生日に、ロンメルが前線を離れていたその日がD-Dayとなった歴史の数奇よ。

この動画は再生できません

Amazonプライムで配信の始まった『この動画は再生できません』のシーズン2第1話を観る。キレイにオチをつけたあのミニシリーズの、まさかシーズン2があろうとは。前作とほぼ同じ趣向で続く話となっていて、やや強引ではあるけれど変わらず面白い。どうやら、シーズンを通じて前回の最大の謎についての答えが出されるということみたい。なるほど。

なんだか急に現れて、この日にも静岡付近に上陸するのではないかと言われていた台風13号は、その前に熱帯低気圧となったけれど、夜にかけて千葉、茨城、福島の広範囲にわたって猛烈な雨を降らせる。一帯を水没させるほどの雨が短時間で降るようになったというのも、気候の大きな変化が引き起こしているということなのであろう。