台風10号はゆっくりとした動きで、いよいよ九州に向かっている。上陸前ではあるものの、鹿児島には特別警報が出され、四国にかけて1000ミリを超える降水量が予想される場所もあるというのだが、そうなればもちろん大きな災害を引き起こすに違いないのである。秒速40メートルを超える風と大雨に、ほとんど一日晒された土地にどのような被害が生じるか、観測された例はあるのだろうか。
モンスターエナジー
『0.5の男』では、じゃがりことモンスターエナジーが韓流ドラマのプロダクトプレイスメントもかくやというくらいにフィーチャーさえていたわけだが、自動販売機にモンスターエナジーがあったのでつい買ってしまう。いわゆる単純接触効果というのは、かくも効き目があるということだ。毒々しい砂糖の味がした。
中央道で路線を規制しての工事が上下線で再開していて、朝は早く通過するのでいいのだが、帰りはそれなりの渋滞に巻き込まれるのが日常となっている。だいたい20分は余分にかかる勘定で、工事自体は11月まで続くというのが辛い。
台風10号は大きく西へ迂回し、黒潮の海水温からエネルギーを吸収して940hpaの非常に強い勢力となる。熊本あたりから列島を西進する予想だが、これもどうなるか。
0.5の男
『0.5の男』を観る。松田龍平が引きこもっている家を2.5世帯住宅に改築された40男の役回り。設定ほど深刻な雰囲気なく展開する話は、しかし物語の進行に応じてそれなりの葛藤を垣間見せる。ユーモアとペーソスの微妙なバランスで何となく観られてしまう5話完結のシリーズなのだが、うち3話で沖田修一が監督を務め、脚本にも入っているので、なるほどという感じ。この温度の引きこもりというのは実際には案外あるのではないかという気がしなくもなく、しかし無論のこと、人生は続く。
この日、台風10号の進路予想はずいぶんと西寄りに修正され、これに応じて列島に与える影響の時間軸もやや長くなったみたい。今のところ当地は日本海に抜けた台風の影響を受けるかどうかという様子だけれど、もちろんこれからどうなるかは予断を許さない。
マダム・ウェブ
『マダム・ウェブ』を観る。MCUに関係しつつ、しかしこれはソニーズ・スパイダーマン・ユニバースと称するソニーのオリジナルユニバースの第一弾なのだそうである。確か封切りのときには興行の記録もパッとせず、批評家の評判も散々で、何より主演のダコダ=ジョンソンが制作そのものを批判した記事を読んでいたので、あらかじめ期待はしていなかったのだけれど、確かに感心するようなところはなくて、主人公が持つ直近の未来を予知する能力が、映像演出全体を混乱させているようなところがある。端的に言って、設定が演出家の力量を超えているのではなかろうか。加えてストーリー全体は不思議な平たさとご都合主義の合成とみえ、わかりやすさと難解さが同居している。どうしたらこんな雰囲気になるのだろうかと思ったのだけれど、脚本を生成AIでりライトしたと言われても驚かない。むしろ、本当にそうしたことをやっているのではないだろうかという気がしていて、だとすれば観客がそれを見抜いたという点で意味がある作品となっている。
負のフィードバック
この日は夕方から雨、時おり激しく降る。こうした雨が過ぎた後に草花は目に見えて大きくなり、『となりのトトロ』で描かれた草木の急速な成長はさほど誇張でもないということを毎回、思うのだけれど、その過程で温暖化ガスは植物に吸収され、炭素として固定されるので地質的なスケールでは際限なく温暖化がすすむことにならないというのが地層の教えるところである。この新陳代謝のなかで人類が生存を維持できるかはまた別の問題だとして。
Hit Man
そういえばインド出張の機内で『Hit Man』を観たのである。主演のグレン=パウエルは最近やけにいろんな映画に出ている気がするのだけれど、垢抜けない扮装が似合うので好感がもてる。そのあたりが人気の理由であろう。地元の警察に技術スタッフとして協力する大学の教授が、おとり捜査のフロント役を務める羽目になるコメディなのだけれど、物語の着地は平凡な想定の斜め上にあって、おいおいという感じにびっくりする。それはいいとしても、実話をもとにした映画という触れ込みには、さすがにそんなはずはないだろうという感想しかない。
台風10号
この日、マリアナ諸島近海で台風10号が発生する。今回の想定されている進路はどのモデルでも関西から中部にかけて本州を目指すもので、今度ばかりはコースが逸れるということにはなりそうにない。来週半ばにかけては、またも大きく荒れた天気になりそうである。それに従い、いったんは暑さも和らぐようなので良し悪しというところだけれど、まいったね。暑い暑いといいたかないが、インドよりも暑いというのは、さすがにどうかと思うのである。